週に2回の演技トレーニングの日。
俳優の仕事を始めて既に15年以上が経っており一応はプロとして活動しているわけですが、40歳で若手と言われる業界の中では僕はまだ若手にすらなっていないのです。
一般社会では押しも押されぬおじさんの年齢ですが。
そんなこんなで実年齢と芸の道にギャップを感じながらも、毎週演技力向上の為のトレーニングに励んでおります。
この日はトレーニングに向かう道中。
急ぐわけでもなく、右に折れたり左に折れたりしながら歩いていると、ちょっと気になるお店を目にしました。
それがこちらの「新宿御苑らーめん桜花」
場所は花園公園のすぐ近く。
何故気になったかと言うと、店内を見るとお店の中の女性が皆さんヒジャブ(ムスリムの女性が頭に巻く布)を巻いているのです。
しかも16時ごろという非常に中途半端な時間にも関わらず、店内はほぼ満席。
これは知らなかっただけで有名店なのかもしれない。
と思い、早速入店を果たしたのでした。
新宿御苑駅から徒歩4分となるらーめん桜花はほぼ外国?日本的にしようとするほどに強調される異国感。
新宿御苑らーめん桜花に入店。
と思ったのですが
まずは触れざるを得ない程に重い扉が立ちふさがります。
店内に他のお客さんがいなければ「準備中」であると確信するほどの重さ。
力任せに扉を引いて店内に入ります。
入るとすぐに食券機が
え!そこそこ高い!
そして全部英語表記!
ラーメン界の持つ1000円の壁を余裕で飛び越えてくるのです。
食券機の前で
「やっぱり帰ろうかなぁ…。」
と逡巡している僕の心の内を察したのか
「日本人ですか?」
と、ムスリムな感じの店員の方に声をかけられました。
こちらのお店は単品が無く、全商品セットメニューである事の説明を受けます。
美人女性店員の方の笑顔と気持ちの良い接客に気を取り直しましたので、改めてメニューを見てみたいと思います。
メニューは主に4種類
・ハラルラーメン
・スパイシーハラルラーメン
・ビーガンラーメン
・スパイシービーガンラーメン
あとはwith Tsukune!(ウィズ つくね!)のラーメンもありますが、
その価格は1800円と高級品。
英語表記には若干心が折れそうになりますが、落ち着いて見るとそこまで難解な英語ではありません。
さらにハラルラーメンについては下に小さく「御膳らーめん」と表記してあります。
和牛がラーメンとセットに出来る旨も記載がありますが、和牛価格は驚きの6750円~。
どんな状態で出てくるのか気にはなるものの、流石にこれに手を出すわけにはいきません。
とりあえず辛さを求めてスパイシーハラルラーメンのレギュラーを購入。
お店の方に食券を渡すと、辛さは1辛~3辛まで選択可能との事。
「日本人なら1辛が良いと思います」
というアドバイスを受けるも
「僕結構辛いの好きなんですけど」
とちょっと食い下がってみました。
「インドネシアの人は3辛、インド・韓国の人は2辛」
と追加で説明を頂き、完全にピンとは来ないもののなんだか凄そう。
それでも1辛を注文するのはなんか負けてる感じするなぁと思い答えに窮している僕に対して
「じゃあ3辛で辛味は別で持ってきますね」
とベストな提案をして頂き、改めて席に着きます。
カウンター席のみですが、席にはあらかじめトレーがセットしてあります。
新宿御苑らーめん桜花店内はほぼ埋まっていて、おそらくは僕以外全て外国人の方。
隣席の方の香水が強くてちょっと困りました。
BGMは純和風の琴の調べです。
もう完全にインバウンドの方をターゲットにしたお店ですが、僕としては外国で和食レストランに入った時のような違和感を感じずにはいられません。
カウンターに設置してあった何かも英語表記。
すぐさま解読を諦めました。
ドリンクもあり、ラーメンに合わせるにはおそらくは相応しくないであろう抹茶カプチーノ等も。
店員の方には日本人と思われる方も何名かいらっしゃいましたが、先ほど僕の対応をしてくれた外国人と思われる方のスペックが非常に高いのです。
日本語は流暢で、英語もペラペラ。
おそらくは英語以外の言語も使っていました。
しかも対応中に笑顔を絶やさない感じの良さ。
多言語対応のお店を支える店員さんです。
スパイシーハラルラーメンを頂いてみたところ、想定外の完成度の高さ。日本人離れしたスパイシーさに汗をかきながら頂いた
異国情緒に身をゆだねながら待つ事5分程。
まずはこちらの一品料理が到着。
まだラーメンは来ないので、こちらの皿をまずは頂いてみますが
このグリルチキンがやけにウマかったです。
皮はパリッとしており、香ばしさがあってめっちゃ肉厚。
下味が付いており、これだけで食べても十分美味しい。
タンドリーチキン的な味わいでした。
そして遅れる事2.3分
新宿御苑らーめん桜花が提供するスパイシーハラルラーメンが到着。
この上に乗っている黄色いのはなんだろう…?
そしてトレー外に、後程お茶漬けにしてくださいというご飯と調節用の辛味も設置されました。
このスプーン直置きにも異国感を感じます。
それはさておき、まずはスープから頂いてみます。
こちらは鯛出汁との事ですが、鯛出汁以上に感じるのは節系の力強い風味。
口の中が多少ザラザラするほどに節の風味を感じます。
深みを感じる味わいで、結構ウマい。
正直なところ一連の外国感に不安が無いわけでは無かったので、失礼ながらスープで安心しました。
指が写ってしまいました。すみません。
麺は細め。
シコシコとした食感の硬めの麺です。
スープの絡みはそんなに良くありませんが、節がしっかりまとわりついてくるので美味しく頂けます。
そして上に乗っている黄色いものですが、食べてみてもこれがなんなのか判然としません。
他の方の感想を見てみると、トマトとか柚子のエスプーマソースと書いてありますが、これそうなのかなぁー?
ちょっとした甘味以外に辛味も感じるソースです。
ただ、柚子の風味は感じなかったように思いますので、以前とはちょっと変わったのかもしれません。
そしていよいよこちらの別皿で貰った辛味ですが
ひとまず様子見をしようと思い3分の1ほど入れてみたところ、これが激烈に辛い。
口に入れた瞬間に刺すような辛味です。
配分的には3分の1で1辛くらいかと思われますが、これ以上いくとトレーニング中にお腹が痛くなる事は目に見えています。
辛い物好きを自称していましたが、世界に目を向けると井の中の蛙であった事を思い知らされました。
そして指示通り最後に残ったスープで頂くお茶漬け。
個人的にはこれが良かったです。
むしろ麺で頂くよりもスープがマッチしています。
先述の通りザラザラとした節の食感が多少麺ののど越しを妨げる部分がありましたが、お茶漬けとして頂く分にはそれも気になりません。
こちらは
「食後にどうぞ」
とまだ食べ始めたばかりのタイミングで提供されたオーガニックペパーミントティー。
ペパーミントの爽やかな味わいは確かに食後に頂くべきものです。
そして同じく
「食後のデザートです」
と食べ始めたばかりのタイミングに提供された大福。
頂いてみると中身はチョコレート。
あんこは外国の方の口には合わないのかもしれませんね。
とそんな流れでの訪問となりました「新宿御苑らーめん桜花」
こちらは完全に外国人の方にターゲットを絞っており、そしてそれに成功しています。
お店は外国人の方で満席。予約も可能なようで、リザーブ席もありました。
集客はどうやってるんだろう?
今年はついに東京オリンピック。
「新宿御苑らーめん桜花」の本領発揮はまさに今年でしょう。
価格帯はちょっとお高めには感じるものの、ちょっと面白い体験でした。
ご馳走様でした。
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新宿御苑らーめん桜花
◆営業時間
平日
ランチ:12:30-15:00
ディナー:18:00-22:00
土・日・祝
12:30-22:00
◆定休日
金曜日
◆場所
東京都新宿区新宿1-11-7